まっすぐ向けられた視線に顔がだんだんと真っ赤になっていった。

「しかし…。」

「貴未や紅と話すような口調で構わない。」

「でも…。」

「むしろ奴らを真似て構わない。」

「そっそれは無理です！！」

リュナは青ざめて叫んだ。

貴未や紅の口調を真似るなど、つまりはカルサにため口で接しろということではないか。

敬語を抜くというのは、つまりそういうことなのだろうけど。

考えるだけで恐ろしく、素晴らしい速さで拒否をした。

リュナの思いとは反対にカルサは不機嫌な表情を見せる。

「何故だ。」

「何故って…陛下こそ、どうしてそんなこと仰るんですか？」

「総本山に行くからだろ。」

総本山行く、ただそれだけの理由でそこまでしないといけないのか。

カルサの言う理由が分からずリュナは息を荒くしたまま表情で訴えた。

それなら陛下と呼ばないようにすればいいだけじゃないかと。