「皇子。ただいま戻りました。」
その日の夜遅く、照明を落としてカルサはベッドに腰掛け月を眺めていた。
寝室の扉の近く、声と同時に視界の端に人影が映る。
目で確認しなくても声だけで正体は分かっていた。
「英琳か。どうだった?」
少しだけ顔を向けてカルサは反応をみせる。
「見付けるには見付けたのですが…確証はありません。しかし可能性はかなり高いかと。」
「場所はどこだ?」
「結界士と同じ場所にて。」
「結界士…。」
カルサの驚きを置いて淡々と結果報告を済ませていく。
そしてもうひとつ、人影が現れた。
「皇子、本当に今行かれて大丈夫ですか?」
「そう思うか?千羅。」
いつになく覇気のない様子に千羅は言葉をつまらせる。
側近たちは目を合わせて主の異変を共有した、そして二人を代表して千羅が言葉を続ける。
「火の力を持つ者の居場所が気になります。まさか結界士達の故郷とは…。」
その日の夜遅く、照明を落としてカルサはベッドに腰掛け月を眺めていた。
寝室の扉の近く、声と同時に視界の端に人影が映る。
目で確認しなくても声だけで正体は分かっていた。
「英琳か。どうだった?」
少しだけ顔を向けてカルサは反応をみせる。
「見付けるには見付けたのですが…確証はありません。しかし可能性はかなり高いかと。」
「場所はどこだ?」
「結界士と同じ場所にて。」
「結界士…。」
カルサの驚きを置いて淡々と結果報告を済ませていく。
そしてもうひとつ、人影が現れた。
「皇子、本当に今行かれて大丈夫ですか?」
「そう思うか?千羅。」
いつになく覇気のない様子に千羅は言葉をつまらせる。
側近たちは目を合わせて主の異変を共有した、そして二人を代表して千羅が言葉を続ける。
「火の力を持つ者の居場所が気になります。まさか結界士達の故郷とは…。」