兵士の返答にため息をついて項垂れた。

予想していた答えだし分かっていたけど、少し期待してしまった貴未もいる。

やっぱりか、そう呟いて頭を掻いた。

「そっか~そうだよな。ありがと。」

兵士はそんな貴未を見て申し訳なさそうにおろおろしていたが、そこは見ないふりして貴未は歩き出した。

聖はまだ帰っていない。

あれから壊された結界を張り直す作業をしている為、聖はずっと不在だった。

今回は一人でいいと単身で国内を駆け回ってくれているおかげで兵力不足には悩まされないが、聖のいない負担はやはり大きい。

討伐と指揮と育成と、慣れない合わない作業に貴未は疲れていた。

出来ればこの状況から抜け出したい。

いま自分が倒れたらシャレにならないのに、このままじゃ倒れてしまいそうだ。

これはいかんと貴未は決意した。

直談判、これしかない。

「あ、カルサは?どこにいるか知んない?」