迷惑と感じているかも知れない気持ちをさらに押し付けてしまった感がリュナを襲う。

勿論、この気持ちを変えることはできないが嫌がられていないかと不安になるのだ。

泣きたい気持ちを堪えてリュナは頭を下げた。

「程々にしてくれ。」

どうしようもない気持ちで俯いていた顔を上げるには効果的な言葉だった。

「…何だ?」

顔を上げたまま放心状態で見つめてくるリュナにカルサは眉をひそめる。

怒っているようには見えない。

「迷惑では、ありませんか?」

「迷惑だから程々にしろと言ったつもりだが。」

少しの期待を込めて震える喉から絞り出した声。

しかし少し膨らんだ気持ちはカルサの言葉ですぐに萎んでしまった。

少し細めた目で間髪いれない速さの指摘。

がっくり肩を落として情けない顔になったリュナにカルサは小さく吹き出して微笑んだ。

それはカルサの油断だった。

勿論、そんな姿をリュナは見逃さない。