「それで、日向はどこから来たん?」

紅の質問は代表として出された言葉だった。

あまりに直球すぎる質問に日向は戸惑い、またも身体も思考も固まってしまう。

怪しいと判断され身元調査でもされるのだろうか、そんな不安と焦りが日向を襲った。

「貴女方と一緒よ?結界士。」

固まったままの日向に代わって答えたのは瑛琳、その彼女の言葉に紅は声を発せず驚いた。

双子はお互いの顔を見て日向に視線を送る。

日向も戸惑いから瑛琳に目で助けを求めた。

しかし瑛琳は微笑むだけだ。

「お互いに色々あった。情報交換といこう。まずサルス、そちらの状況は?」

千羅の声に、サルスとその横でリュナを愛しそうに見ていたレプリカにスポットを当てられた。

皆の視線を感じ、彼女は背筋を伸ばしてそれに答える。

「こっちは彼女、レプリカと共に何とか繕ってきた。なあ、レプリカ?」

「はい。大きな疑いはなく過ごせています。」

サルスの言葉に同意してレプリカは慎ましく頭を下げた。