「日向…?」
「大丈夫…ふらついただけ。」
千羅の手から離れると日向はゆっくりとカルサに近づいていった。
いつのまにか彼の肩には動物の姿をした祷がいる。
彼女は目を細め、何かを見極めようとしていた。
日向が一歩近付く度に瑛琳は身構えていく。
何が起こるか分からない。
それはいつでも日向を討てるようにこの先起こり得る事に対しての構えだ。
カルサの前に日向が立った。
重そうな剣が目の前に横たわる青年に突き刺さっている。
見るだけでも辛いこの姿は近しい人ならどれほどかと場にいる全員の心中を察した。
早く解放してあげたい、しかしやるべき事は分かっているのに日向はその術を知らない。
「千羅…僕、どうしていいか分からない。」
余計な時間はかけまいと日向は素直に千羅に打ち明けた。
「俺たちは鍵以外はその剣に触れないようにと聞かされていた。」
「じゃあ、この剣が。」
「おそらく鍵穴だ。」
千羅の言葉を聞き、日向はゆっくりと右手を上げた。
「大丈夫…ふらついただけ。」
千羅の手から離れると日向はゆっくりとカルサに近づいていった。
いつのまにか彼の肩には動物の姿をした祷がいる。
彼女は目を細め、何かを見極めようとしていた。
日向が一歩近付く度に瑛琳は身構えていく。
何が起こるか分からない。
それはいつでも日向を討てるようにこの先起こり得る事に対しての構えだ。
カルサの前に日向が立った。
重そうな剣が目の前に横たわる青年に突き刺さっている。
見るだけでも辛いこの姿は近しい人ならどれほどかと場にいる全員の心中を察した。
早く解放してあげたい、しかしやるべき事は分かっているのに日向はその術を知らない。
「千羅…僕、どうしていいか分からない。」
余計な時間はかけまいと日向は素直に千羅に打ち明けた。
「俺たちは鍵以外はその剣に触れないようにと聞かされていた。」
「じゃあ、この剣が。」
「おそらく鍵穴だ。」
千羅の言葉を聞き、日向はゆっくりと右手を上げた。