「千羅、瑛琳、こちらの準備は整った。鍵を見つけたんだろう？」

サルスの言葉に千羅と瑛琳は目を合わせ微笑んだ。

「紹介しよう、日向だ。」

急に人数が増えたり、姿を変えたり、目の前で凄い早さの展開に日向は唖然としていた。

一気に視線は自分に集まりその迫力に身体は素直に震え上がる。

「彼がリュナの封印を解いたの。」

瑛琳の言葉に、レプリカは一礼した。

そして今まで欺いていた貴未たちの方に向き直し深々と頭を下げる。

今までのリュナはレプリカだった。

気になることは皆同じだが、今はカルサの封印解除に集中する事にした。

「日向、カルサの所へ。」

千羅はリュナを貴未に預け日向を招いた。

その声に一気に緊張が増す。

日向は大きく唾を飲み込み千羅と共に祭壇への階段を上っていった。

刺さるような視線が痛い、誰もが彼らの動きを見守っていた。

日向は緊張を緩和しようと服の上から胸元を掴んで下へ引っ張る。