近くにあった鏡に自分の姿を映す。

「そうみたいだな。」

改めて見たカルサの姿にサルスは苦笑いをしながら答えた。

実際に封印を解いてみたら信じられないくらいカルサそのもの。

今の自分に一番驚いていたのはサルスだった。

「なあ、一体何が起こったんだ?俺が出ていって紅が来るまでに何があったんだよ。」

あの空白の時間に起きた嵐のような出来事、誰もが真実を知りたかった。

複数の人物関係、そしてカルサの安否が何よりも気掛かりだ。

三人を代表した貴未の言葉にサルスは表情を曇らせる。

きっと色々と思うところがあるのだろう、サルスの沈黙は長く続いた。

早く知りたい、しかし誰一人として急かす事もなく待ち続けた。

「カルサは封印された。」

サルスが一番最初に発したのはその言葉だった。

だいたいは分かっていた事だが、実際に告げられると思わず三人の表情も曇ってしまう。

動揺が隠せなかった。