カルサとリュナを奪うことで何の目的を果たすことになるのか分からない。

もっと分からないのは。

「御劔って仲間内の交流があったんだな。俺、カルサからもリュナからも聞いた事なかったから正直驚いた。」

「なんや。やっぱり、あの侵入者らて御劔なん?」

貴未の何気ない言葉に紅はしっかりと捕まった。

確かな答が欲しい、声にしないだけで気になってしまった事がある。

「可能性がないとは言えないだろ?」

確かにと納得し再び三人共が沈黙を作り出してしまった。

それぞれが頭の中で考えをめぐらす。

御劔とは何なのか。

特殊能力を使えたら全て御劔なのか。

いや、そうではない。

ならば一瞬にして次元を越える事ができる貴未も御劔という事になるが、実際はそうではない。

聖や紅にしても結界をはれる結界士だが御劔では勿論ない。

「ごっつい力の持ち主なんやったら…それこそカルサを捕える位の力なんやったら有り得るやろな。」

半ば答えを諦めながら聖が呟いた。