「光の力を持つ王、それはこの世に唯一人。なあ、そうだろう!?ウレイよ!!」

自分の中で答えを見付け、侵入者は高らかに笑い声をあげた。

彼の仕草、行動はその場にいる者にすべての恐怖を生み出す。

「ヴィアルアイ…。」

「ほう…覚えていたな、私の名を。」

ヴィアルアイの言葉に誰もが耳を疑った。

侵入者の名をカルサ自身が知っていることなど今まで一度たりともなかったからだ。

そしてリュナの怯え方からして御劔に関係している人物だと想像はついた。

何となくの予想はついたが、カルサとの関係性が少し分かっただけに迷いが出てくる。

強さでも、その存在でもどう対処していいか分からなくなったのだ。

「何をしている!リュナを早く連れ出せ!」

未だ離れきれていない場所で屈むリュナを見てカルサは兵士を促した。

その表情は滅多に見ない焦りがある。

「は…はい!」

一瞬の隙も逃さないヴィアルアイはカルサに向けて手をかざし、そこから炎を召喚して吹きかけた。