「ほ、報告します!!城内に侵入者が…っ!」
言葉の途中で兵士は急に膝から崩れ落ちた。
近くにいた兵士が手を貸す為に駆け寄ったが、あまりの傷の深さに一瞬言葉を失う。
「け…怪我人に手当てを!」
近くに控えていた女官を呼ぶその叫び声に辺りはたちまち騒然となった。
彼の状態を確認する為に貴未が駆け寄る。
貴未もまた兵士の傷を見て驚きが隠せなかった。
「おい…なんだよ、この傷。…何者なんだ?その侵入者。」
身体を支えられたまま貴未の声に兵士は声を絞り出した。
「とてつもなく…強い。私たちでは相手にならず、ナータックさんが…。」
「ナータックさん?」
兵士の言葉に思わず貴未は口を挟んだ。
出ていったまま帰らない彼の名がここに出た事に不安がよぎる。
それはカルサたちも同じだったようだ。
貴未は改めてゆっくりとその目で兵士の傷の具合を見た。
それは切り傷のような、まるで何かにえぐられたような、焼けたような跡もある。
言葉の途中で兵士は急に膝から崩れ落ちた。
近くにいた兵士が手を貸す為に駆け寄ったが、あまりの傷の深さに一瞬言葉を失う。
「け…怪我人に手当てを!」
近くに控えていた女官を呼ぶその叫び声に辺りはたちまち騒然となった。
彼の状態を確認する為に貴未が駆け寄る。
貴未もまた兵士の傷を見て驚きが隠せなかった。
「おい…なんだよ、この傷。…何者なんだ?その侵入者。」
身体を支えられたまま貴未の声に兵士は声を絞り出した。
「とてつもなく…強い。私たちでは相手にならず、ナータックさんが…。」
「ナータックさん?」
兵士の言葉に思わず貴未は口を挟んだ。
出ていったまま帰らない彼の名がここに出た事に不安がよぎる。
それはカルサたちも同じだったようだ。
貴未は改めてゆっくりとその目で兵士の傷の具合を見た。
それは切り傷のような、まるで何かにえぐられたような、焼けたような跡もある。