「はい。このレプリカは常に私と共に動いていました。」

知らなかったリュナの過去に皆は動揺していた。

そうとは知らず評判や希望でリュナの付き人を決めたが、まさか過去に縁があったとは思わない。

調べが甘かったとサルスは自分の仕事のゆるさに憤りを感じた。

「カルサにはナータックさんでリュナにはレプリカか。意外とがっちり脇は固めてたんだな。」

貴未の言葉にリュナは苦笑いしてカルサを見た。

「本来は必要ないのかもしれないわ。この国には御劔が一人ではないもの。何かあればお互いがお互いを助ければいい。」

御劔が一人ではない、彼らは知らないがここにはカルサ、リュナ以外にも千羅や瑛琳がいる。

今の二人にとってそれは大きな強みだった。

「リュナの言うとおりだな。神が兵に守られるというのも情けない話だ。」

「しかしお前は国王でもあるんだ。お前に何かあった場合、我が国では二重の痛手を負うことになる。」

カルサの呟きにすぐ反応したのはサルス、彼の言っている事はもっともでその場に居た全員が頷いた。