「やはり増えることはあっても減ることはない。」

ハワードの言葉に同調するように皆が厳しい表情になった。

「持ち場に戻ります。何かあればまた。」

そう告げてハワードも軽く頭を下げた。

「任せた。」

カルサの声にハワードは顔を上げる。

強い視線、その黄金の双眼に威抜かれそうだ。

「御意。」

力のこもった低い声を残すとハワードは持ち場に戻っていった。

それを機に他の大臣も次々と持ち場に戻っていく。

「リュナ、レプリカはここに居ていいのか?」

尋ねたのはサルスだった。

急に出た自分の名前にレプリカはただ頭を下げる。

「レプリカは軍人ではありませんが、剣の腕は確かです。過去に私の衛兵もやってくれていました。」

「衛兵?」

その言葉に多くの視線がレプリカに集まる。

意外にもリュナらしくない回答が返ってきたことにサルスは勿論、貴未も驚いていた。