一度は無いといわれた未来に今自分達は生きている。

諦められない想いが未来を呼んだのだ。

幸せだ。

そんなことを思ってくれるなんて。

彼が笑うことで皆が幸せだとそう言いたい。

言葉が出ずにリュナはただただ頷いた。

想いが生んだ未来に可能性を感じずに入られない。

「こんなことを思う日がくるとは思わなかった。」

ぽつりと呟いたカルサの声にまた胸が震える。

あるのは出会いと別れ。継続、未来なんて無用なものだとカルサは思っていたのだ。

想いが変えて動きだした運命はいつしか歯車がずれて違う道を描きだした。

その道を歩き続けたい。未来をこの手にしたい。

そんなことを思う日がくるなんて、思ってくれるなんて。

それを実現する為に彼らは再びシードゥルサに戻る。

出発の挨拶に謁見の間を訪れた二人を前回と同様に守麗王と沙更陣が迎えた。