英琳にすぐ伝えたい、この奇跡を共に喜びたいと心の中で彼女に呼びかける。

ただカルサを思って泣いていた。

そんな彼の気持ちが伝わってきてジンロは微笑み、そして空を仰いだ。

満天の星空はまるで今夜を祝福しているようだ。

「見ろ。運命は変わり始めている…彼女が言うように思いには力があるんだ。」

より一層強まった思い、このままでは終わらせない。

カルサが死なずにすむ方法を何としてでも見つけてみせる。

「何が何でもあいつを守るぞ。」

ジンロの声には強い気持ちと力があった。

それは千羅も同じ事。

「はい。」

それぞれの思いが強まる中、夜は更け、時は安らぎの眠りを与えていった。




そして一日の始まりを告げる光は、まるで新しい人生を照らすかのようにカルサとリュナに降り注いだ。

カルサの腕の中にいるリュナの瞳には、安らかに眠る彼の姿。