貰えた言葉のぬくもりも手伝ってリュナは嬉しそうに微笑んだ。

彼女に触れられたままの胸が熱い、がんじがらめの思考が緩和されたように心が穏やかになっていく気がした。

「でも話はしないとな。お前には知る権利がある。」

「権利だなんて…。」

「それに俺が話したいんだ。」

少し憂いを帯びているが、張りつめたものはなくなり穏やかな口調でカルサは告げた。

もう切羽詰まったような様子はない。

「何から話せばいいんだろうな…今まで話したことも嘘じゃないが異なってることもいくつかあるんだ。」

困ったように片眉を上げて見せる。

やはりさっきまでとは気持ちの置場所が違うようだ。

「いいんです。陛下の話しやすいようにしてください。」

緊張感が少し和らいでリュナにも気持ちの余裕が出てきた。

しかし彼女の隙をついたようにカルサから指摘が入る。

「じゃあ言葉遣いを直して貰いたいな。」

その言葉にリュナは手で口を隠し顔を赤くした。