「止めろ止めろ、重たく考えすぎだって。早く老けるぞ？」

貴未の言葉にリュナは思わず両手で頬を隠した。

いい反応に貴未は満足そうに笑う。

その瞬間からかわれたのだと気付いたリュナは顔を赤くして微笑んだ。

肩の力を抜きな。

それはいつもの、貴未なりの優しさだ。

「貴未はまた出動だったの？」

「そ。最近ちょっとハードなんだよ。皆疲れちゃってさ。」

あからさまに疲れた表情を出してため息をついた。

「ごめんなさい…私、力になれなくて。」

自分も直轄部隊の一員なのに、そう続けてリュナは俯いた。

「そこ謝るとこ？勅命下ってんだから仕方ないっしょ。文句ならカルサに直接言ってくるからいいよ。」

「えっ！？」

「引き続き頑張って。じゃ！」

貴未はそう言うと手を振って出ていった。

引き留めようとしたリュナの手は宙に浮いたまま行き場を失ってしまう。

そんなこと貴未が気にする訳もない。