「いや。行こうか。」
あえて感謝を口にはせずにカルサは歩き始めた。
離れてしまった手が再び繋がれることはなかったが、並んで歩く今の方が近くに感じる。
会場は一人で散歩していた時に見付けたという、リュナの案内で目指すことにした。
どうやらその時にもうすぐ始まると聞いたようだ。
場所は宮殿内にある式典などに使われそうな大広間、そこには既にたくさんの食事と人が集まっていた。
「お飲み物をどうぞ。」
主役を待ち構えていたように女官がグラスの乗ったトレイを差し出す。
「私たちの新しい仲間に。乾杯!」
守麗王の声を合図に掲げたグラスで乾杯を行い、みな自由に話を始めた。
無数の世界に散らばる御劔が既に何人か総本山で暮らしている。
こんな場所でない限りこうして集まることはそうない。
御劔は象徴として扱われる者、戦士として闘う者、人知れず暮らす者、正体を隠し普通に生きる者、そしてカルサの様に国や集落を治める者。
様々な形で己の人生を生きている。
あえて感謝を口にはせずにカルサは歩き始めた。
離れてしまった手が再び繋がれることはなかったが、並んで歩く今の方が近くに感じる。
会場は一人で散歩していた時に見付けたという、リュナの案内で目指すことにした。
どうやらその時にもうすぐ始まると聞いたようだ。
場所は宮殿内にある式典などに使われそうな大広間、そこには既にたくさんの食事と人が集まっていた。
「お飲み物をどうぞ。」
主役を待ち構えていたように女官がグラスの乗ったトレイを差し出す。
「私たちの新しい仲間に。乾杯!」
守麗王の声を合図に掲げたグラスで乾杯を行い、みな自由に話を始めた。
無数の世界に散らばる御劔が既に何人か総本山で暮らしている。
こんな場所でない限りこうして集まることはそうない。
御劔は象徴として扱われる者、戦士として闘う者、人知れず暮らす者、正体を隠し普通に生きる者、そしてカルサの様に国や集落を治める者。
様々な形で己の人生を生きている。