深い青色をした髪、現れたのは守麗王のもう一人の側近、ジンロだった。

「ジンロ…。」

「そう睨むな、カルサトルナス。」

ジンロは当然のようにカルサに近付いていく。

睨み付けるカルサの前で屈み、慣れた手つきでラファルを撫でた。

ラファルは素直にジンロに身を任せている。

「随分懐いてるんだな。」

「当たり前だ。誰がお前の代わりに育ててきたと思ってるんだよ?」


な?と同意を求めるようにジンロはラファルの身体をぽんぽんと叩いた。

そこにあるのは愛情、ラファルも目を細めて喉を鳴らす。

そしてカルサに目をやった。

「大きくなったな。」

愛しい者を見つめるジンロの顔付きは優しいものだった。

しかしカルサはあからさまに目を逸らして無言で立ちあがる。

それにラファルは反応してシッポを何度も振った。

「カルサトルナス!」

歩きだそうとするカルサを止めるように呼ぶ。