「…はい」

「美心?」

何で…どうして…

「何で…?」

「久しぶり。元気してる?」

「何なの?今更!!お金?お金が欲しいの?送るからもう電話しないでよ!!」

「違う。違うの美心…お母さんね、お父さんと別れたわ」

だから何?帰って来いって?あたしがどんなに傷ついたか知らないくせに。

「だから何!?あたしには関係ない。しかもあたしは『美心』って名前は捨てたから。『晴道家』の娘じゃない!だから関係ない…さよなら」

電話は一方的に切った。