その途端に美鈴の思考は一端スリープ状態になった…今まで散々否定してきたのが一瞬で崩れさる




でも…本当は気が付いていたのかもしれない…それを必死に否定して…



でももう気が付いてしまったのは仕方がない。



どうせ…この時代でも現代でも私の存在は変わらない。


美鈴「ぁ…ありがとうございました。」






土方「ところでお前何者だ?変な着物きて異国にでも行ったことがあるのか?」



土方が先ほどとは違う問い詰めるような鋭い眼差しで問いかけた。



美鈴(この人が鬼の副長の土方歳三か…)


隙がない気配、探るような目…流石だ。




美鈴「申し遅れました。私、白羽美鈴と申します。この度は助けてくださりありがとうございました。
この着物ですが私のいた場所ではみなこの着物だったんです。異国には行ったことはありません。」


未来から来たことを伏せ、事実を述べた。



土方は簡単な嘘なら見破るだろうと感じたからだ。


納得させる言葉、土方に怯まない凛とした対応をした美鈴に土方は

(こいつ…普通の商人の娘ってわけじゃないようだな…)

とさらに追及する。