キースを鼻で笑う。
しかし、彼は動じない。
そんな彼を見ているうちに、ロイの心も幾分か鎮まってきた。
「分からない奴に何を言ってもしょうがない。君達は、ハロウィンの闇と共に消えていくがいい」
グランド公が冷たい声で告げる。
その時、広間の扉が轟音と共に倒れた。
突然の事で騒がしくなる広間。
足元に埃が舞う中、現れたのは数多の甲冑だった。
それを見たグランド公の目が三日月になる。
「君達の運は尽きた。ここで消えてもらうとしようか。結局のところ、風は私達に吹いているのだよ!」
グランド公が高笑う。
ロイは悔しそうに奥歯を噛み締める事しか出来なかった。