私って、こんなに泣けるんだ。
改めてビックリした。
そして決めた。
私…
田中先輩のことが好きなんだ。
絶対告白する。
なんだか、心が軽くなって
キラキラして何もかもが
輝いて見えた。
ー次の日ー
「のどか、おはよん!」
「晴香〜、おっはよ!」
勢いよく、晴香にどつく。
「ど、どしたん?急にテンション上がってwwなんかあったのぉ?」
「え!?特に何もないよwニコ」
「あ、もしかして、、彼氏できた?」
「んなわけないじゃん!」
と晴香の肩を思いっきりバシバシ叩く。
「いったいなあ。」
晴香とジャレ合っていると
前から晴香の彼氏のるう君が来た。
見た目は厳つくてヤンキーみたい。
肩がガッシリしてて、筋肉質。いかにも柔道部。
まあ、実際、柔道部。全国にも行くほどの実力の持ち主だ。
「るう、おはよ〜」
と、晴香が笑顔で言う。
「はよ。」
ちょっと素っ気ない気がするがまあ、そんなもんなんだろう。
「で、のどかの好きな人って誰なの?w」
ニヤニヤしながら
つついてくる。
「ま、今度話すよ。」
ニコッとしながら素早く
教室に戻るのであった。
ー昼休みー
「ふ〜ん、なるほどねぇ//」
私は晴香に田中先輩の事を全て話した。
二年前のことも全て。
「で、のどかは結局、田中先輩を好きなの?」
「ぅ、うん。まあね。」
「じゃあ、これからどうしたいの?」
「どうするって、、うーん、先輩を振り向かせたい。」
ちょっと考えてからそう言った。
「頑張って、コクってみなよ!」
晴香が机から乗り出して
机をバシっと叩きながら
そう言う。
「でも、まだ先輩のことなんも知らないの。知ってんのは、中学生の時、野球部に入ってたことくらいで…」
話してる途中なのに晴香は私の手を引っ張った。
「ちょ、晴香!?」
いいから。と晴香は私を
引っ張る。
たどり着いた先には
同じクラスの野球部の
男子がいた。
「あのさ、田中先輩っていう人知ってる?」
晴香がいきなり男子に聞き込みを始めた。
男子「田中って秀樹先輩のこと?知ってるよwなんで?」
「ちょ、晴香ぁ。」
晴香を黙らせようとするが
無理である。
「のどか、田中先輩と同じマンションに住んでるんだって」
男子「え!そうなのw田中先輩、面白いよな〜」
とか言って野球部の男子が田中先輩の話で盛り上がっている。
(田中先輩って後輩に慕われてたんだな…)
ふとそう感じた。
「晴香、ありがと」
私は言った。
「ううん、応援してっからね!まずはやっぱ、情報を集めなきゃだからね!」
ー翌日ー
「城内さん〜、」
「ん??」
誰かに呼ばれて振り向くと
昨日の野球部男子がいた。
「俺、昨日、田中先輩と途中まで帰ったぜ。」
なぜだか自慢してくる。
「え!?そうなの?」
ちょっとだけ動揺してしまった。
「で、城内のこと話したら田中先輩、お前のこと、かわいいって言ってたぜ。」
「え、ちょ…」
どう反応したらいいか困ってしまった。
でもすごく、嬉しかった。
胸の奥が熱くなって。
もしかしたら、、
田中先輩、私の事を…
なんて思ったりして。
恋すると毎日楽しいんだな。
今日も会えるかもしれない。
ってドキドキして。
でも会えないと落ち込んだりして。
「のどかぁ、なあにニヤニヤしてんの!」
晴香が私の顔を覗き込んでくる。
「ニヤニヤなんてしてないよw」
「え〜、なんか、のどか可愛くなったね。恋する乙女って感じぃ。」
そっか、恋すると可愛くなるってよくいうけど、
そうなのかな。
なんて鏡で自分を見てみた。
うーん、よく分かんないや。
と鏡を置いた。
ーHRー
今日は席替えがある。
くじ引きで決める。
席替えっていっても正直どうでもいい。
やっとくじを引く番がきた。
くじには
「20」
と数字が書いてあった。
その番号の席に着いた。
隣は
るう君だった。
あ〜あ、なんか気まずいな。。
晴香が熱い視線を送ってくる。
「ずるいぃ」
とゆうような心の叫びが聞こえてきそうだ。
私はそんな晴香に両手を合わせてゴメンと口パクで言う。
ー休み時間ー
「ゴメンね、晴香」
「ううん、大丈夫だよぉ。」
と笑顔で晴香は言った。