私がびっくりしてるのに気付いたのかミスター金が話してくれた。




「ハスミちゃん、ボボは、元々は、ムエタイの選手だったんだよ。

世界戦までは、行けなかったが、強かったんだぜ。

ムエタイを辞めてプロレスを始めたからプロレスよりもムエタイの方が上手いかもな。」




ムエタイ!タイの国技のキックボクシングじゃん!




ボボさんすご~いと思いながらも顔とかまで似合ってると思うと笑いそうになってしまった。




しかし、もしかするとミスター金が私に精神的な揺さぶりをかけているのかも知れないとも思えた。



ボボさんとミスター金は、協力し合うのだから私を今のうちにビビらせておこうという作戦かも知れなかったが、ボボさんのパンチが早いのは、間違いなかったし前に山尾とのスパーリングでもそれは証明されていた。




組技を得意とするアマレスや柔道等の経験者が、真剣勝負で怖いのが、打撃技を身につけている相手だった。




これは、何度も総合格闘技の試合であった事だが、アマレスや柔道経験者がパンチやキックで倒されるというパターンだった。