「青コーナーより高橋王司選手の入場です!」




玉田が高橋君をコールした。




王司って王子のほうじゃないのね~!私は、高橋君の名前を何となく知っていたが、王司と言う響きを聞くと胸がときめいた!




高橋君らしい名前!



しかし、恋に落ちてんのに相手の名前をはっきり分かってなかったって駄目なハスミって思えたが、高橋君が、例え田吾作でも与五郎でも高橋だったらどんな名前でも好きなんだから!と叫びそうになった。





私達は、試合が見えるように酒屋のベランダに上がり双眼鏡で、試合を観戦した。




高橋君は、軽快な音楽に乗って入場するとロープを軽々と飛び超えてリングインした。




白のショートタイツに白のリングシューズが、良く似合っていた。




赤コーナーからボボさんがコールされると暗い演歌が流れそれに、乗ってゆっくりとボボさんは、リングに向かった。




茶色のショートタイツに茶色のリングシューズだった。




全身から負のオーラが、出ているようだった。