高橋君は、私の顔面を何度も蹴った。
私は、目の前に赤い物が飛ぶのが分かったが無我夢中で高橋君に組み付こうとした。
高橋君の片足に腕で組み付くとそのまま強引に倒した。
最初の高橋君との甘い思いは、とっくに忘れていた。
私は、高橋君に組み付いて倒したが、どうしていいか分からずに高橋君の太ももに噛みついていた。
「ギャ~!!」
高橋君の悲鳴が倉庫に響いた。
私は、気が付くと山尾に引き離されていた。
「アハハハハ!!こりゃやっぱり本物だよ!!」
山尾の笑い声が聞こえた。
私は、顔を拭うとべっとり血が付いていた。
口の中も血だらけで唾をはいた。
高橋君の皮膚の表面らしき物が唾に混じっていたが気にならなかった。
私は、押さえ付けている山尾を何とかしてまだ、高橋君と戦いたかった。
やられた分をもっとやり返したいのかも知れなかった。
「こら!!高橋!!次やったら殺すぞ!!」
意識しないでそういう言葉が出て私は、自分自身で、びっくりした。