玉田は、レフリー兼選手だった。
玉田は、身長は、百八十センチくらいで、体重も百キロ以上あり筋肉もしっかり付いていたしまだ、二十代後半だったが、プロレスラーとしては、心日本プロレスの中では、一番駄目だと言われていた。
プロレスラーとしても駄目だが、シュートをやらせても一番弱いと言う事だった。
山尾が、いくら努力して身体を作ってもセンスの無い玉田は、これからも多分伸びないだろうと一度言っていたのを聞いた事があった。
何の世界でもそうだが、努力だけでは、どうしようも無い事もあると言っていた。
玉田は、しかし、情熱だけは、あったから選手兼レフリーとして心日本プロレスに山尾は、残していた。
見た目は、山尾に次いで最もプロレスラーらしい玉田が、そういう風だとは、皮肉な話しだった。
しかし、レフリーとしては、なかなかの物だそうだった。
プロレスには、レフリーと共同作業的な所があるそうでレフリーが駄目だと選手も光らない事もあるそうだった。
例えば、流血させる役目をレフリーが上手く切って行う事も多いそうだった。