中山の方も疲れていたが、ミスター金とはまるで違いセコンドとも少し笑顔が出ながら話している。



そりゃ二十代なんだもんと私は、腹が立ってきた。



ゴングが、なる前に山尾が、ミスター金の頬を張って叫んでいるのが聞こえた。



「ここで、スタミナ切れで負けたら悔しいだろう!!俺達こそ本当のストロングスタイルだと見せてやれ!!

プロレスラーはスゲーって見せて来いよ!!」




ミスター金はハッとしたように山尾の肩を叩くとゴングと共に前に出た。



しかし、いくら気合いを入れても一ラウンドほどの勢いはなかった。



中山は、上手く距離を取りながらローキックを打ち続けた。



ミスター金のパンチは空を切る事が多かった。



一度二度とタックルに入ろうとしたが完全に読まれていてタックルは不発に終わった。