その質問で、三人からの視線が一気に強くなる。
とくに、まだ口を開いていない男。

黒い髪、ビー玉みたいに綺麗で、吸い込まれそうな
漆黒の瞳男。中性的で、綺麗な顔。


「君は、ナニがしたかったの?」


また、金髪が訊いてくる。


「ここ、どこ」


その質問にあえて答えず、自分の疑問を
投げかける。意外にも、金髪は優しく笑って


「自己紹介とかまだだったね。
俺は、神田音矢」


「俺、篠原蜜!」


自己紹介をし始めた。


金髪は音矢、弟系男は蜜と言うらしい。


「あいつは時谷時雨ね。
ここは、繁華街にあるクラブ」


そして、綺麗な男が時雨。



ここまでの短い会話であることが
脳裏を過ぎる。