成績表の順位の項目のところに、《2位》とはっきり書かれていた。
信じていいのか分からないけど、名前は俺の名前。
間違っていない。
これはちゃんとした成績表だ。
コンピュータのミスとかだったら俺は確実に怒るだろう。
けどそれはないはずだ。なぜならば先生も驚いているし、なによりそれぞれの科目の点数がそう言っている。
全教科、90点以上。
学年順位2位、クラス順位1位。
「…またまた、歩。
冗談はやめろよ!」
隼人はひきつった笑顔を見せて、俺の成績表を俺から奪った。
見れば分かるさ、嘘じゃないって。
俺だって驚いたよ。
まさかそんな順位を取るなんて。
毎日勉強をしていたし、テレビやゲームなどを我慢してきた。
その努力が実った証だった。
全身が震える。
「うわ…まじだ!どうしてだよ!?もしかしてカンニングしたんじゃねぇの!?」
隼人はこう言って、俺に驚いた表情を見せる。
先生と同じような顔だ。
「カンニングなんかしねぇし!!実力だって!」