そしてお前をこの世界から追放してやるよ。
「今日、朝沙紀となにをしていた?」
今日の朝?
沙紀となにしていたかって?
そんなことをいちいちお前に言わなくちゃいけないの?
お前は俺の父親でもないし、母親でもないじゃないか。
「何でお前に言わなくちゃいけないの?俺の勝手だろ」
胸ぐらを掴む司の腕を、俺は握り返す。
ぎゅっと力を入れて、司を睨み付けた。
「関係ある。沙紀は俺の彼女だ。気安く話しかけるな。」
「お前はガキかよ。
そんなことで嫉妬すんなよ」
司をガキだと言った俺。けど俺の方がガキだったかもしれない。
司のこんな挑発にさえ、かっとなってしまう俺がいる。
ガキという言葉は俺にぴったりだ。
「…お前、沙紀のこと好きなんじゃないの?」
ぐさっと突き刺さる。
そんな質問をされたら何て言っていいか分からない。
言えるかよ、そんなこと。
お前になんかに。