「絶対喜んでくれるよ。そろそろ優から連絡くるかもね。」
俺はベッドから立ち上がり、テレビのリモコンを手に取って、電源をつけた。
そのときの反動で、ベッドの隣の棚が揺れた…。
気付いたときには遅かった。
かしゃん…という音で気づく。
後ろを振り返ると、星の砂が床に落ち、瓶が割れていたんだ…。
真っ二つに割れる小瓶。その中から青い砂が零れている。
嫌な、予感がした。
まるでハートが二つに割れたようで…。
『歩?』
電話越しの沙紀の声が遠くに感じる。
手に滲む冷や汗。
何を意味しているのだろう?
俺はしばらくそれを見つめたまま立っていた…。
運命は変えられないのだろうか…。
そのとき、テレビの画面が変わった。
放送されていたドラマは一時中止となり、次に映ったのは厳しい表情をしたアナウンサーだった。
《速報です…》
どうして…
なんで…
どうして幸せを奪うの?
あの人をこれ以上…
苦しめないで…。