付き合っていたら、不安が生じる。
それは必ず起こること。不安になって、嫉妬をして。
付き合っていたら当たり前なことなんだ。


でもそれがあるからこそ愛が芽生える。


もし離れることになったとしても、お互いの大事さが分かればまた愛は芽生えるから…。
優はきっとそれを実感したんだよな。


間違ってないよ、優。




「優…変わったな…それでいいんだよ…」



涙が溢れた。
強くなった優が隣にいる。
迷っていたときの優はもうここにはいなかった。


「百合も今同じこと思ってると思うな~!鈴木くんに愛されてる百合は幸せ者だね」



「そうかな…」




この海の先には小林がいる。

そう思うと、俺も嬉しくなった。
優と小林が近くにいるような気がして…。




愛し合う人たちは素晴らしい。


こう夜空を見て思ったんだ…。





…そして俺たちの旅は終わった。
残ったものは、思い出とヒリヒリと痛い日焼け。

けど時間が経つにつれ、日焼けの赤さはひいていった…。