静かな部屋に広がる俺の声。
優はこの言葉を体で感じ取っていた。



「お前ってそんな奴だったっけ?そんな弱い人間だったっけ?」




優は強いと思っていた。けどそれは過程にしかすぎない。
みんなスタートは同じなのだ。
俺も強くない。
けど強くなろうと思っている。



「俺は…弱い」




優は小さな声を漏らし、自分の弱さを認めた。
俺はそんな言葉など望んでいない。



「お前は本当なんもわかってねぇ。みんな同じなんだよ。弱いんだ。俺だって弱い。でもな、弱い人間でも、必ず強い人間になれるんだぞ!それは、努力するかしないかの差だ」



気づいてくれよ。
みんな弱いんだ。
弱いから強くなりたいと思うのだ。
初めから強い人間などいない。


強い人間は努力したのだ。
上を目指して歩いていったのだ。

だから優も目指せば強くなれる。


努力すれば必ず強くなれるから。




「優…今のお前、努力してるかよ」




見つけ出せ。
歩きだせ。



幸せへのゴールへ。