顔の前で手を合わせ、申し訳なさそうな表情を浮かべる安里。

それを見た俺は何故かホッとしてしまった。
安里が嫌いなわけじゃない。
でも優と安里は一緒にしたらいけないと思ったのだ。


だから心が楽になった。


「じゃあ俺と沙紀と優にしよ~ぜ」


「沙紀いいの?」



こちらに向かってきた沙紀を見上げ、優は確認をする。
沙紀はピースサインを作り、頷いた。



「うん!歩と回りたいし!」



可愛いやつめ。
俺が照れることを分かって言っているの?
ズルいよ、それ。



「じゃあもう一人どうすんの?」



優の冷静な質問。
そう、それが問題なのだ。
今の人数は3人。
既定の人数がいない。
あと一人なのに。


ぐるりと教室を見渡すと、どこの班も出来上がったようだ。



「みんな決まった~?」


先生の声が教室に響き渡る。



「先生~俺たちの班一人足らない!!」



「誰が余っている人がいるんじゃない?足りないってことはないはずよ」



この時、君が現れた。