まるで図星ですと言っているようだ。



「前に進みたいけどさ…優が近くにいて進めないんだよ。俺が小林を好きになったのは優が小林を好きになった頃と同じくらいだと思う…」



ということは去年の春くらいか?
そんなに昔から小林を好きだったのか?
長い片想いをしていたのだ、安里は。



口の中に広がるマンゴーの味。
甘い、甘い、生クリームが俺を限界へと運ばした。
甘いものがあまり得意じゃない俺は半分でダウン。



「そんな…前から…」



「そうだよ、自分でも驚くよ。ずっと小林を見てた。好きになった理由は部活を一生懸命やる姿が可愛かったから。守りたいって思った…。毎日毎日小林を見つめて、けど小林には優がいた…」



過去を思い出しながら、丁寧に語っていく安里。俺は彼の期待に応えるように真剣に話を聞いていく。



「うん…」



「噂でさ、小林は優を好きだって聞いて、そのあとすぐ二人は付き合って…。諦めようと思ったよ。けど無理だった…」




安里は優のように全力で小林を愛していたのだ。