「まずは~、あれだろ」
ゲームセンターへ向かう道の途中で漏らした一言。
その一言を聞いた、優と小林と沙紀は「あれ?」と同時に不思議に思ったよう。
ゲームセンターまであと少し。
ほら、もう見えてきた。
沙紀はなんて反応をするだろう?
ゲームセンターへ行くことは沙紀には教えていないから尚更楽しみだ。
そして優と小林もなんと言うかな。
もう目の前にはゲームセンターがあった。
平日なのにやはりこの前と同様、沢山の高校生たちで賑わっている。
「そう、あれ」
俺はゲームセンターを指差しながら、こう言った。
にやりと怪しい笑みが零れる。
待ちに待ったゲームセンター。
もちろんやることはアレしかない。
「ゲーセン?何で?」
優は必死に理解をしようとしていた。
今から俺が言うことに驚いたりするなよ。
「プリクラ撮ろうぜ」
やっと念願が叶いそうだ。
「何で!?」
案の定、優は期待通りの反応をしてくれた。
眉間に皺を寄せて俺を見つめる優。
これはお前のためにでもあるんだぞ。