もしさ、もしだよ?
人の恋愛に手を加えることが出来たら、優は喜ぶ?
喜ばないよな。
だってお前の力で行動してないのだから。
教室に響き渡る、俺と沙紀の声。
教室にいた生徒たちの視線が一気に集まる。
視線が痛いと感じるのだがそれどころじゃなかった。
優が相沢瞳から手紙を貰って、それを信じられない俺がいる。
信じたいのだけど、なんか無理なんだよ。
でも一つ分かること。
それは優が誰から見てもいい男だということだ。
「何?知り合い?」
優の目が点になる。
きっと俺たちの反応を見て戸惑っているのだろう。
「優、知らねぇの?相沢瞳って有名じゃん。可愛くて美人でスタイルがいいっていうあの相沢瞳だよ!」
実は俺も今日相沢瞳を見たのだけれど。
いかにも『昔から知っていました』と言っているようだ。
でも有名なのは知っていたよ。
「えっ、知らん~。確かに美人だったよ」
「鈴木くんすごいね!百合も可愛くて美人で有名だけど、相沢さんもかなりの有名人だよ!モテモテだね」