「フルなら1時間半で行けるし。」

あなたの体力の基本は、マラソンなのですね。

「郁馬の場合は、湊さんの4時間のせいで5キロしか無理なんだよな。」

もっと走らせる気だったのかっ・・・。

「走るほうがいい・・・・。」

郁馬沈んでる~。

ウケる―。

ってゆうか、まじめに練習しなくていいのかしらん?


何でもいいんだけどさっ。

「もう一回通すぞ。」

いきなりノックの音がした。

「井上ちゃん・・・。」

「あのね、今、4時じゃない?6時から夕飯づくりするって。今日の担当はfreshだって。」


「了解。」

翔希はそれだけ答えると、あたしたちに向き直る。

「通すぞ。心寧、もういいだろ。」

「一回見ちゃダメ・・・?」

翔希はあたしたちだけに見えるように嫌そうな顔をした。

でも、断らなかった。