もうすぐ、僕達はここから仙台へと出発する。
新幹線の切符は用意しておいた。
ホテルも、もう予約してある。
旅立ちへの不安は、日に日に増していくばかりだった。
そんな素振りは全く見せないけれど、彼女だってきっと、同じはずだ。
………
仙台の街は、彼女に何を与えてくれるのだろうか。
彼女は、そこで何を見つけることができるのだろうか。
僕は、彼女の手助けをしてあげることができるのだろうか。
そして……
歩太は、見つかるだろうか。
………
……わからない。
予想もできない事だらけで、僕はただ巻き込まれているだけに過ぎないのかもしれない。