「でも、わたしは応援してるのよ。
二人とも、とってもいい子なんだから……幸せになってもらいたいわ」


ママがそう言って、微笑みながら僕を見る。
僕はどう受け取ったらいいのかわからずに、それを隠す様にビールを口に運んだ。


「お正月の休みを利用して、彼女と二人で宮城の方へ行こうと思ってます……歩太を探しに」


僕はここでやっと、そう口を開いた。
ママは少し驚いた様に
「宮城へ?」
と呟く。


「私が、歩太は仙台へ行ったんじゃないかって、そう言ったんですよ」


僕の代わりに、工藤さんがそう説明してくれた。