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「うまくやってるみたいだな、歩夢」
ニコチンのキツい煙草の煙を吐きながら、カウンターを挟んで工藤さんはニヤリと笑った。
「そんなこと、ないですよ」
そう言いながら、グラスを拭く僕の顔はニヤけているに違いない。
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あの後。
僕と野中七海は偶然にも、これから食事をしようと街を歩いていた工藤さんと小百合さんにバッタリ会ってしまった。
「あら」
と言って無邪気に笑った小百合さんとは対照的に、不適な笑みを見せた工藤さん。
二人とはすぐに別れたけれど、さくらで工藤さんに突っ込まれるのは間違いないだろうと僕は思った。