……… そうして僕はこうして、尚子と向かい合いながら本日二杯目のコーヒーを飲んでいる。 ここのコーヒーの方が、今朝のコーヒーよりも断然美味しいし、そしてずっといい香りがする。 尚子の大きく開いたニットの胸元から、これでもかと香る甘ったるい香水の匂いがなければ、もっとこの匂いが楽しめるのに、と僕はひっそりと思う。 もちろん、面倒なので決して口には出さないのだけれど。