学校にいても、そのことばかり考えてしまう。




5時間目が終わって、俺は生活指導室にいた。



今日の授業はもう終わり。





「新垣先生、ドキドキしすぎだよ」




喜多先生がコーヒー片手に俺に近付いた。




「ほら、これ飲んでリラックス!」



「ありがとうございます」






俺はソファに座り、一息ついた。







「心配しなくても、いつか生まれるから」




「そうなんですけどね。気になって気になって」







喜多先生は、笑いながら俺を見ていた。




想像していたよりもずっと俺は、ドキドキしていて、心配していて。



どっしり構える余裕なんてなかった。