もうすぐ3学期も終わりに近づいた、今日この頃。
あたし達双子の姉妹は、いつものように通学路の坂道を元気に下っていた。
…と言うより、あたしが結貴(ゆき)を追いかけていると言った方が正しいかもしれない。
「待ってよ結貴〜」
「やだ!沙貴(さき)も早く来なよ!」
「無理だよぉ」
結貴は昔から足だけは速くて、常に学年トップになっている。
そんな結貴に運動オンチのあたしが追いつくはずもない。
「もぉ!沙貴遅い!先に行く!」
結果こうなる。
毎日同じことの繰り返し。

あたし、