何回か唯の付き添いで病院に行っていた俺はタクシーをひろい、病院へと向かった。

病院へつくと俺は唯をおんぶして
受付の所まで連れていく。


『大島唯です。
あの…目が見えなくなって…』


それだけ伝えると看護師さんは慌てて
医者を呼び、唯だけ診察室へと連れていかれた。


俺は待合室に座り
今まであった出来事の整理をする。

色々ありすぎて頭がついていかない…


緊急検査室と書かれてある文字を見つめる…

このドアの向こうには
もう光を見ることができない唯が…

本当にもう見えなくなったんだな


あれからどのくらい時間が過ぎたろうか…


ゆっくりゆっくり頭の中を整理していき
やっと落ち着きを取り戻した頃、

緊急検査室の扉が開いた。


『ゆいっ…』

看護師さんと一緒に唯が出てきた。


「あの…家族の方ですか?」

そう看護師さんに問いかけられたけど
俺は家族ではない…

ゆっくりと首を横に振る。


「それでは大島さんの家族を
よんでもらってもいいですか?」


『分かりました』