腕時計を見るともう4時半になろうとしていた。


待ち合わせの時間…


『もぉ~どうしよぉ間に合わない~』


そう小さく呟いていると、
右手に公園が見えてきた。

ここら辺では有名で少し大きな公園。


ここを通ると駅まで少し…

だけど、目があまり見えない私が
一人だけで通るのは危ないからって いつも避けていた公園。


でも今日は遅刻しそうだからなぁ…


『通っちゃおっ!!』


私は自分で決めている約束を破り
その公園の中をダッシュで駆け抜けた。

目があまり見えなくなってからの
ダッシュは初めてでなんだか懐かしい…


辺りはぼやけていてあまり見えない。
辛うじて色の識別ができるくらい…



その時だった…


『あっ!!!!!!』