キッチンの窓から薄いオレンジ色の
光が射し込む
時計を確認すると3時を回っていて、
もうすぐで健人と会う時間が迫っていた。
『ヤバイっ!!
何も準備してないよぉ』
私は二階へとかけ上がり
昨日の夜に選んだ服を手に取った。
鏡の前に行き服を合わせる…
『よしっ!』
もう一度 似合うか確認して私は着替えた。
この前 茶色に染めた髪の毛をクルクルに巻き、
最近 買った香水をつけ家を出た。
『やばーいっ
あと10分で駅前とか厳しいなぁ』
私の家から駅までは歩いて15分の所にある。
走っても10分程度。
『やばいなぁー……
…んっ?
あああぁぁーー!!!
一番大事なケーキ忘れちゃってたぁ』
私は急いで家に戻り、リビングのテーブルに置いていた袋を持ち
慌てて家を出た。
いつもは走らないようにしているけど、
このまま走らなかったら確実に間に合わないよ…
『今日だけ…大丈夫だよね…』
私は小走りで駅へと向かった。