あのときは凄く面倒で嫌だったけど
今になったら良い思い出(笑)
まぁ、だからと言って今から授業を遅刻して先生に説教されるのはごめんだけど…
「おせーよ!!
ほらっ愛美行くぞっ!!」
龍の声で我に返る
振り返ると今日の日直である龍が
教室のドアを閉めかけていた。
『ちょっと待ってよ!!
あたしまだ準備してないっ』
「教科書とかいらねーよ
筆箱だけでいーから!!」
私は机の上にあった筆箱を持ち、
勢いよく教室を飛び出た。
廊下には誰もいなくて私と龍だけ…
龍はドアがちゃんと閉まったか確認すると
私の手を握り、前を走っていく
ドラマのワンシーンのような光景に
思わずキュンとしてしまう…
大きな背中に揺れる黒髪。
私の手を包み込むよに優しく握ってくれる手。
どれも…どれも…
いや、、、
全部好き。
大好き。