愛しくて、すごく愛しくて…

いま唯が持っている物でさえも
愛しさを感じる。


『じゃあ、もうひと滑りしますか!!』

「いや~怖いからもう良い!
それにまた目が霞んできてるからやめとくよ」


『そっかぁ~
じゃあ俺だけ滑ってこようかな!』


唯は満面の笑みで俺をリフトまで
送ってくれた。

離れるのが少し寂しいけど…
って俺、どんだけ好きなんだよ(笑)


リフトから座って眺める景色は最高で

かっこよく滑る人たち、
上手くいかなくて転ける人たちがよくみえる。

前にはカップルがいちゃいちゃしていて
俺と唯の仲もラブラブだ!! って

見せつけたいくらいだ。


俺はリフトから降りると戦闘体勢に入る。
頭の中を空っぽにし大きく深呼吸…。


『よしっ!!』


心の準備が整った俺は大きな一歩を踏み出した。